ボードゲームでダンジョンに潜ろう! 生存率10%の危険なダンジョンに……。
今回紹介する『ダンジョンクエスト・クラシック』とは、どのようなゲームか。
穴に落ちて死ぬ。
トラップで死ぬ。
さらには、モンスターの攻撃で死んだり、即死トラップを踏んで死んだり……。さまざまな死因が「これでもか!」と詰まった、死のテーマパークなのです。
ストーリー
ここは、ドラゴンファイア・ダンジョン。ダンジョン奥地には、ドラゴンと共にたくさんの財宝が眠っています。数多の挑戦者が訪れ、死んでいきました。
襲い来るモンスター、数々のトラップ! これらを潜り抜けられる強靭な、そして賢い冒険者であれば、莫大な富を手に入れることができるでしょう。ときには、慎重さも必要。
しかし、ここでは止まることは死を意味するのです。
なぜなら、日没と共にドラゴンの怒りがダンジョン内を満たすから……。
概要
1〜4人までプレイできます。プレイヤーは冒険者となり、ドラゴンの棲むダンジョンを探索し、宝物を争うのです。冒険者たちは協力関係ではなく、競争関係にあります。誰よりも多くの財宝を手にし、生きて帰ってきたものが勝利を手にするのです。
プレイ時間は10〜45分程度。完全にダイス運とカード・タイルの引きの強さのみがゲームを左右する、運ゲーです。不運なときは一瞬で死にます。
難易度を5段階評価するなら「4」公式によれば「生存率10%」とのことです。
価格はAmazonで5000円程度となっています。
勝利条件・ルール
- お宝を持ち帰り、総額が多い人が勝ち
- 何か一つでもお宝を持っていないと帰れない
- 日没になると強制的に死ぬ
- 時間はスタートプレイヤーの手番が来るごとに1つ進む
コンポーネントが豪華! これだけでご飯3杯いける……
写真では伝わりづらいかもしれませんが、このゲームは案外ボードが大きいです。トークン置き場やタイル置き場などを確保すれば、最低でも幅60×奥行き60のスペースは必要になります。
これまた伝わりづらいのですが、ボードの材質がとても良いのです。少しザラザラしていて、とても頑丈。ただの固めの紙にとどまらないところが、とても良い。重厚感があって、ダンジョンにもぐっているという感覚を高めます。
駒とキャラカードもカッコいい
このゲームには六人の冒険者がいます。それぞれ別々の能力を持っており、誰を選んでも損をすることがないバランスになっているのです。完全に好みで選ぶのが良いでしょう。死ぬときは、みんな死にますからね。
キャラカードに、それぞれの性能が書かれています。カード左下に書かれている数字が、能力値です。赤いのは筋力、緑色は敏捷力、青色が防御力、黄色が運となっています。能力判定というものに、使いますよ。
名前の横の数字は、体力です。これが全部なくなると、死にます。
その下にはキャラ別の特殊能力が書かれているのです。
すべてのキャラに駒が用意されています。塗装はされていませんが、これがよく出来ているのです。塗装が無いほうが没入感は高くなりますが、好みで塗装しても良いかもしれませんね。
トークンも質が高い
この写真は、体力トークンです。体力が減る際に使用します。
これは、モンスタートークンです。もう幾度となくプレイしていますが、これを使う機会があまりありません。
これは、探索トークンと判定トークンです。リバーシブルになっています。たいまつの絵が描かれている側を、探索トークンとして使います。トークンの中では、最も内容量が大きいです。ゲームルールを説明する際に、このトークンについても触れます。
カタコンベトークンというものです。地下への入り口を置くことができます。地下は地上よりも危険が多いですが、このダンジョンで最も価値のあるお宝が眠っているのです。さらに、進み方によっては、地上を進むより早く進めるかもしれません。
これらのトークンは、ボードと同じ材質で作られていてとてもクオリティが高いです。これを見ているだけでも、テンションがあがります。
プレイしながら流れを紹介!
ボードを広げて、カードを山札ごとにシャッフルします。そして、それぞれのカード置き場に山札を裏向きに置いていくのです。
これらは戦闘カード・ルーンカード・モンスターカードと呼ばれるもので、ボード上のは置き場がありません。これはボードの外に置いておきましょう。
それから、トークンやマーカーを取りやすい位置に置いておきます。机に直置きしても良いですし、タッパーに入れておいて取り出しやすいようにしておいても良いです。
そして、太陽マーカーをスタートマスに置きます。
置いたら、ダンジョンタイルをシャッフルしてどこかに置いておきます。私は適当な高さの山札をいくつか作って、ボードのそばに置くことが多いです。タイルの内容を見ずにタイルを引かなければならないので、抽選箱を作ってそこに入れたり、巾着袋に入れたりするのも良いかもしれません。
ダイスを振って、スターとプレイヤーを決めます。1番大きな出目を出した人が、スタートプレイヤーです。わかりやすいように、スタートプレイヤーマーカーを手元に置いておきます。
冒険者を選んで、コマとキャラカードとカタコンベ移動マーカーを手元に置く。
ルーンカードを一枚引きます。
英雄を塔の部屋に配置します。1部屋1人しか置けません。
これで準備が完了です。
ダンジョンは、死因の玉手箱。
タイルを引いて、コマを進める。
ダンジョンカードを引くと、冒険者の死体を発見。気が進まないが、死体漁りをします。
死体カードを引くと、古い骨! ダイスを振って1~3なら何も起こらず、4~6なら骨が蘇ってモンスターとなり襲ってきます。
……死体が蘇ってしまいました!
なんと、死体は魔法使いのものだったのです。戦いましょう。数人プレイの際には対戦カードを使って勝敗を決するのですが、一人プレイではダイスを振って勝敗を決します。結果、四ダメージを負ってしまいました。
それから数ターンが経過。特に何事も無く、順調のように思えました。
……カチッ。
「ん? なんだ?」
隠された罠です! 罠カードを引くと……。
即死トラップ「振り子の罠!」ダイスを振って防御の能力判定を行い、失敗したら死にます。能力判定は冒険者の持っている数値以下で成功……。運命のダイスロール! 今回使ったヒューゴは防御が9でした。まあ、失敗する可能性のほうが低いですね。
失敗。死にました。
ああ、あと少しだったのに……。
近いようで遠い、財宝部屋。
まとめ
基本、考えることは「進むか戻るか」しかありません。一人でも大勢でもお酒を飲みながらプレイするのが、おすすめです。「そこで即死かー!」「このタイミングでそういうカード引く!?」と、自然とツッコミが発生するのも、このゲームの面白いところでしょう。
TRPG気分で冒険者になりきってみたり、死んだ後の友人の死に様を見学したり、さまざまな楽しみ方があります。
ルールには結構穴があるのが難点かもしれませんが、だからこそ自分たちで難易度を調整することが出来るのです。生存確率を10%から20%に引き上げることだってできます。ボードゲーム初心者にも、刺激を求めるボードゲーマーにもおすすめです!