ボードゲームとは盤上で駒を動かすものなど、とにかく「盤」を使うことが特徴です。盤を使うゲーム全般の総称として使われています。
盤とカードを使うゲームはカードゲームにも分類されますが、同時にボードゲームでもあります。その境界線は明確に決められているわけではなく、ボードを使って楽しむゲームは広義的に全てボードゲームという分類がなされています。
そんなボードゲームの歴史は、遥か紀元前にまで遡るとのこと。最近のゲーム事情に詳しい人でも「じゃあ世界最古のボードゲームは何?」と尋ねられたら、「ちょっと待って」と考え込んでしまう人もいるのでは。せっかくボードゲームの楽しみを知ったなら、その歴史も合わせて楽しみたいですよね。
今回は「ボードゲーム」の全般の歴史に迫ります。
ボードゲームの歴史は紀元前のエジプト
最初のボードゲームは紀元前のエジプトで生まれたと言われています。紀元前3500年から3100年頃のゲームとして、現在のボードゲームの大いなる原型である「セネト」というゲームが見つかっています。
諸説ありますが、このセネトというゲームが大陸各地に伝わり、やがて日本には七世紀頃に伝わって人々の間で爆発的な人気を呼び、時の権力者に「皆ゲームばかりして仕事をしないから禁止!」と言われてしまいました。どこか「テレビゲームは一日一時間」「ゲームばかりして勉強しないでしょ」「仕事中はスマートフォンのアプリゲームは駄目!」という現代の事情に通じるものを感じてしまいます。
昔の人もゲームが大好きだったわけですね。
ボードゲームの祖「セネト」とは
この「セネト」ですが、基本的なルールはとても簡単です。
セネトはそもそも「通過する」という意味があります。ゲームもまさに通過すればいいというものだと推測されています…
とだけ書いてもまったく意味がわかりませんよね。
実はセネトの正式なルールは議論の対象であり、学者によっていくつかのルールが提示され「これが正解」というルールは未だにわかっていません。ただ、いくつか解明されている部分によると、二人によるマスのある盤を使った対戦型ボードゲームであり、死者の国に見立てた盤を通過することがゲームの目的と言われています。簡単に言うと、出た目でどんどん盤を進んで行く対戦型ボードゲームでしょうか。盤があの世を模しているというところが非常に面白いですね。
現在、セネトはアプリゲームとしても登場しています。当時のセネトとは違うかもしれませんが、簡単に遊べるアプリで世界最古のボードゲームを楽しんでみるのもいいかも?
最後に
このセネトは、エジプトでは死者の埋葬品としても使われたそうです。
出た目によって進む対戦型のボードゲームは運が重要です。来世への死出の旅に運が重要なボードゲームを埋葬品にするのは歴史的に面白いと感じられることではないでしょうか。また、エジプト王族の墓にはこういった原始的なボードゲームに興じる王族の絵が描かれていることもあり、人間とボードゲームの付き合いの古さを感じさせます。
世界にはまだまだ古いゲームがたくさんあります。ボードゲームに興じながら、たまに人間とボードゲームの歴史に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。
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