セネトより庶民派?古代エジプトのボードゲーム「メーヘン」

世界最古のボードゲームはエジプトで紀元前に発見された「セネト」であると言われています。しかし、最古とはいわないまでも、古代文明では現代の人間と同じように人々がゲームを楽しんでことがわかっており、遺跡からは現在のゲームの原型ともいえるたくさんのゲームが発見されています。 
 
今回はセネトより少し後に見つかったエジプトのボードゲーム「メーヘン」についてご紹介します。 
 
このメーヘンもとってもシンプルな、まさに現代のボードゲームの祖先。ルールもシンプルなら遊びに使うボードもとってもシンプルなのです。 
 

こちらも歴史が古い!エジプトの「メーヘン」

 


 
メーヘンは紀元前3000年頃にエジプトで生まれたと言われています。エジプトの遺跡からはこうしたボードゲームがたくさん見つかっています。当時の人々がそれだけボードゲームというものを愛していた証ではないでしょうか。 
 
メーヘンの盤は蛇を模しており、この蛇のぐるぐる巻きの胴体にも似た盤上をプレイヤーたちが出目に従って駒を進めていくことになります。 
 
メーヘンの盤のモデルになっている蛇は、エジプトの太陽神を飲み込んだ巨大な蛇の姿をした悪神であると言われています。巨大な蛇である悪神アポピスが太陽を飲み込むことで太陽が隠れ、日食が起きると信じられていました。 
 
メーヘンは神話の蛇の巨大な胴体を盤に見立て、最終的にゴールに早く駒を進めたプレイヤーの勝利という本当にシンプルなボードゲームです。しかし、このメーヘンが生まれたのも紀元前であり、現在は他の細かなルールがあったのか、特別ルールがあったのかなどははっきりわかっていません。 
 
セネトがどちらかというと王族が楽しんでいたゲームであることに対し、メーヘンは一般人まで広く普及した、古の時代のゲーム文化の火付け役となったボードゲームの一つとも言われます。 
 

五分で蘇らせることが?太古のゲームで遊ぼう

 


 
実際に筆者はこのメーヘンで遊んだことがあります。最も、当時のルールを完全になぞることができないので、あくまで現代版に改良されたメーヘンなのですが。 
 
ぐるぐるととぐろを巻く蛇の胴体のような盤を二人以上のプレイヤーが順番に賽を振り、出目に従って進みます。すごくシンプルなルールなので、十分くらいあれば一勝負終わってしまうゲームです。しかし、シンプルゆえに時代を感じさせ、現代のゲームとはまた違った魅力を感じることでしょう。 
 
シンプルゆえに追加ルールなどをプレイヤーで考えるとその分、緊張感も増しますので、ゲーム好きなら思いつくようなあんなルールやこんなルールを追加し、歴史あるゲームを楽しんでみるのはいかがでしょう。 
 
盤が蛇のとぐろのような渦巻でできていますから、紙に手書きしてしまえば簡単にメーヘンの盤のできあがり。後は駒とサイコロを用意すれば、ものの五分で古代のゲームを蘇らせることができてしまいます。 
 

最後に

 

メーヘンはセネトと同じく古代エジプト発祥の、現代のボードゲームの先祖ともいえるゲームです。遊び方はとてもシンプルで、盤も蛇のとぐろを模した形ととてもシンプルです。しかしシンプルだからこそ味があるというもの。 
 
お手軽に盤を作ってしまうこともできますから、歴史あるゲームを体験してみたい方にはお勧めです! 

公開ライター記事

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